獣害対策用の電気柵事故から1年です。
問題点の指摘は多くの専門家や報道で広く知られています。
狩研究会としては以下の問題点を指摘します。
2015年 静岡 西伊豆の感電事故の問題は、電灯線を電源として連続通電していたのが問題の所在。
類似の危険としての、狩研からの注意喚起
a: 電源を問わず、スイッチONで通電継続するのは非常に危険。
b: 発電機を直接に使用するのは非常に危険です。
漁業方面で溶接器を使用する場合は電圧が低いと思われ、電気が流れやすい水中での事例であり、
マグロショッカーとイノシシ、鹿との条件は異なります。
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2015年07月19日
動物よけ電気柵で7人感電、2人死亡男児ら重傷 西伊豆
http://kariken.sblo.jp/category/4122508-1.html
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問題点の指摘で本質的でない報道も多くありました。
1: 100Vの電灯線電圧を440ボルトに昇圧していた、これは本質でないと考えます。
昇圧せずに100ボルトを20m程度の延長したとしても裸線ならば非常に危険です。
屋内分電盤の家庭用ブレーカーでは、15A 20A という高い電流で作動します。
2: 設置の表示・危険性の警告掲示がなかった、これは本質の理解を妨げます。
3: 自作の電気防護柵であった、これも不適切な理解です。
4: 安全装置が設置されていなかった、これは非常に多い解釈であるけれど不適切です。
安全装置の適切な選定と設置は、かなりの繰り返し実証で採用できるのであって、安全装置が
あれば機能できるとは期待が過剰です。
安全装置は、
誤作動させてしまうので調整していくとき、安全機能が発揮できなくなる設定になる危険があります。
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現実として、どれほどの電気量が危険なのか?
危険な状況とは思えなくても、1アンペア 1秒 1A×1秒=1クーロン で確実にアウトです。
電殺器でイノシシや鹿への経験を積んでくれば、刺突の瞬間に硬直します。
もし1秒でだめならば、導線不良などの抵抗値が大きすぎる場合があります。
あるいは、抵抗値が不適切で、過剰電流が流れることで、1秒の連続通電ができていません。
現地では、獣体反撃事故を防止する観点から 充分に確実な通電時間を実施しています。
長く通電するのは安全からの配慮であり、
瞬間で効果でないのならば機器や刺突場所などが不適切だと考えるべきです。
狩研究会
2016年07月18日
静岡 西伊豆の感電事故から1年 1クーロン
posted by 狩研 at 12:35| Comment(0)
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